DANISH RETRO(デニッシュレトロ)

図1 - コピー

本日よりスタートした催し「Art & Relax chair ~心地よい時と場をつくる一脚~」では、

北欧の新ブランド “DANISH RETRO”  を今回初めてご紹介しています。

“DANISH RETRO”  は昨年11月に設立されたばかりではありますが、

コペンハーゲンの老舗 ILLUMS にもフルコレクションが並ぶデンマークで話題のブランドで、

皆様もまさにこれから雑誌等でも目にされる機会が増えることと思います。

商品はデンマーク家具の黄金期1950~60年代よりも前、戦時中の40年代にデザインされた椅子です。

黄金期に代表されるフィン・ユール、ウェグナー、ヤコブセン、モーエンセン等、

巨匠が影響を受けていることはそのデザインを見れば明白です。

つまり世界的に認められたデンマークデザインの原点にあたるのが “DANISH RETRO”  の時代と言えます。

元々はベルグ社のオーナーでもある創業者が偶然オークションで購入した椅子の製造レベルの高さに感銘し、

その年代や工房、デザイナーを調べるべく、何と張地やクッション、木の継ぎ目まで全てを分解したそうです。

するとクッションから出てきたものは、新聞紙や自転車の部品と想像もつかない物ばかりだったと言います。

そしてその新聞の日付から、それが1943年に製造されたものだと判明したのです。

戦時中で材料も十分手に入らない時代、このようなデザインが世に現れなかったのは当然のことです。

黄金期に活躍したデザイナーたちがこの時代のデザインに少なからずとも影響を受けたと確信した彼は、

そんな時代背景に埋もれてしまったこれらのデザインに再度光を当て世に出し、

デンマークデザインの原点として讃えたいと使命感を持ち、今年3月に生産を開始しました。

それからデンマークでメディアに取り上げられるようになったことで、当時製造した工房が判明した椅子もあり、

徐々にこれらの椅子のストーリーが出来上がって来ているのです。

現在商品化されている椅子は6脚、商品名はデザイナー不明の「Unknown」から来た「U1~U6」です。

デザイナーが判明次第、その商品名にはイニシャルが追記される予定です。

今回 中村谷では、その「U1~U6」のすべてを展示しています。

ぜひこの機会に実際にご覧いただければと思います。

 


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